今、今日2冊目の読書を中断してこれを書いています。今読んでいるのはこの本。
1冊目350ページ。この本550ページ。。。
マイクロカウンセリングはほんととても分厚い本しかない感じで。
マイクロカウンセリングは、カウンセリングにおける「一連のパターン」をモデル化
したものです。アレン・アイビーが提唱したカウンセリングで、本人も「技法」と
説明している通り、心理療法ではありません。
・傾聴技法(PCAとほぼ同じ)
・感情・意味の反映(言い換えの技法)
・焦点の当て方(主訴・見立ての立て方)
・対決技法(矛盾・不一致にフォーカスする)
・積極技法(指示やリフレーミング、情報提供、フィードバックなど)
本では、心理療法・技法を「システム」と呼称していますが、システムは500くらい
あるけど、その500を体系化すると、上記のような技法に集約でき、これらを
クライエントに応じて使い分けるのが大切ですよ、というのがマイクロカウンセリング
です。心理療法は得意とする解決課題、問題が療法ごとに異なるわけですが、
マイクロ技法はあくまでカウンセリングモデルにすぎないので、カウンセラー自身で、
クライエントの今の状態を考慮して、使う技法の比重を決め、一緒に解決に向かい
ましょう、という自由さがウリです。個人的にはPCAを基礎に置く場合、PCA+
マイクロカウンセリングをセットでカウンセリングした方がいいと感じています。
PCA+マイクロでインテーク、インテーク・アセスメントで得られた情報をベースに
どの心理療法を選択するかを検討する、折衷派の僕はこの流れを踏みます。
どのクライエントも一人一人違う個性・バックボーンを持っている。心理療法も
どれも万能ではない。それを考慮すると、折衷派でいた方が柔軟だし、確かに
どれかを極める事はできないかもだけど、どれかの療法が合うことまで僕が
切り分けのお手伝いをできれば、そこから達人にリファーする事もできるわけで。
以上から、PCA(来談者中心療法)、傾聴技法で勝負したい方は本書も一読
する事をお勧めします。また僕のようなオールラウンダー折衷派タイプには
必読の書だと思います。一方で、「僕は認知行動療法でいく」という感じで、
はっきりと極めたい心理療法が定まっている方にはこの本はいらないかなぁと
感じています。