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その87 カウンセリングと心理療法 その2

しばらくこの本が続きます。

今日は2つ目の逐語記録を。

―――

Co:君が思ったことをもう少し話してくれませんか?

Cl:両親には(自分の悪い成績を)話さざるを得ないと思うんです。というのは・・・。

Co:本当に差し迫った状況なわけですね。

Cl:ええ、どうにも避けられない状況です。たとえ両親が僕の望むような受け取り方

はしないとわかっていてもです。というのは、体育の授業の単位を既に落としてし

まったんです。授業に出席しなかったんです。まさに僕の怠慢です。体育の単位な

ので、サボったという事がばれてしまうと思っています。。。

Co:ご両親に説明するのはなかなか難しそうですね。

Cl:そうですね。やっぱり非難されるかな。。。きっとすると思います。過去にもそう

いう事がありましたから。「お前が悪い。意志薄弱だ。真剣みが足りない!」と言わ

れました。同じような経験が前にもあります。そして、もうそういう態度は改めたと

両親には伝えてあります。実際に1学期は大丈夫でした。ただ、今はどうもうまくい

かなくて・・・。

Co:ご両親は理解がなく、君の怠慢だと非難するだろうと考えているんですね。

Cl:そうですね、父は間違いなく非難します。母はわかりませんけど。父はこういう

経験がないので、それがどういう事がわからないんだと思います。「向上心がない」

としか見えないんでしょうね。

Co:君はお父さんが君のことを理解できないと思ってるんですね。

Cl:ええ、理解できないと思います。父とは相性が悪いんですよ、まったく合わないん

です。

Co:お父さんを相当嫌っているようですね。

Cl:嫌いです。以前は苦々しい存在だったのですが、今はそれは過ぎました。今は

敵意まではありません。ただ、何か気まずいというか、恥ずかしいというか。。。

あんな人が自分の父親というのは認めづらいというか。。。

Co:お父さんにあまりいい感情は抱いていない。

Cl:学費を払ってくれているのでありがたいんですが、そうですね。ただ、僕がこう思

うのは父にも責任があると感じています。

Co:長い間ずっと深刻に感じてきたことなんですね。

Cl:そうです・・・。

Co:家に手紙を書くという事について、かなり苦しんできたのですよね。

Cl:そうですね。理解してもらえないと思うので。両親がどんな行動に出るのか。。。

Co:なんだか刑務所送りになる囚人みたいに感じているようですね。

Cl:まさにそうです!なんか首を絞めつけられる、そんな感じなんです!

Co:首を絞められる?

Cl:世間にです。打ち負かされているように感じます。

Co:反撃できないと感じるのはつらいですよね。その感じは以前より強くなって

いますか?

―――

このカウンセリング、この1冊目の本ではどの逐語も誰がカウンセリングしたか、

カウンセラーの名前が書いてありません。ロジャースなのかもしれないし、そうで

ないかもしれない。なんか「このカウンセラーは・・・」って記述が結構あるので

どれもロジャースじゃないように見えるのですが、これがメタファーな気もする。

ただ、いずれにせよ、今回の逐語はかなりPCAらしいというかPCAの良さが

際立っている感じがします。感情の表現が奇麗だと思うし、言い換えもとても

巧み。まあまずはこのような伝え返しができるようになることが自分の来年くら

いの目標になるのかなぁと思います。まあ、もちろん自分のなりたい自分は

ここではありませんが。

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