今日は乙女ゲーム第4巻。冒頭が泣けます。
生徒会長シリウスの闇の魔法により、目を覚まさなくなったカタリナ。
友人たちが呆然と寝室で立ち尽くしているシーンから。
皆、7年前の出会いを思い出す。
令嬢としては破天荒な言動、感性に魅了されてきたジオルド。
化け物扱いされていた自分をとても大切な義弟として認めてくれ、
それ以来姉以上の感情を抱き続けてきたキース。
姉たちに忌み嫌われてきた容姿と自分の大嫌いだった性格。
それをとても大事に扱ってくれて、彼女と友達になった事で
自分が大きく変われた。そしてそれ以降は彼女の友達である
事を誇りに、それに見合う人間になりたいと思って努力してきた。
だからこそ、ここで泣くわけにいかないと毅然さを保とうとするメアリ。
失いかけて初めて自分の彼女への愛に気づいたアラン。
家族構成の複雑さを勝手に「不幸」と決めつける周囲に、
「とても幸せ者ですわね」と心から理解してくれた彼女。しかも
人から避けられがちな自分に対し、普通に接してくれた。親友の
婚約者であるため、叶わぬ恋だができるだけ長く一緒にいたかった、
そう思うニコル。
忌み嫌われる白色の髪。これを素敵と言ってくれて自分に自信を
くれた彼女。7年間の素敵な月日。彼女を絶対に失いたくないと
強く願うソフィア。そしてソフィアが枕元に向かう・・・。
舞台は急に前世に戻る。
前世でカタリナになる前の女子高生は普段通りの生活を送る。
何故か来世の記憶を若干残しながら。
前世で数日何も変わらぬ日々を過ごしていると、ある日、親友の
あっちゃんが「学校は楽しい?」と不思議な質問をしてくる。
?と思い、あっちゃんを見ると、あっちゃんの顔がソフィアに見える。
「ここはもうあなたの世界じゃない」、あなたを呼んでいる、あなたを
大事にしている人たちがいる、そこに戻ってというあっちゃん。
そして、自分がカタリナだと思い出す。崩れだす校舎。
そして学校から異空間に落ちていくカタリナ。落ちる間際にあっちゃん
に急な事故死で言えなかった「今まで本当にありがとう」の言葉を告げる。
あっちゃんも「今度はずっとソフィアとして側にいる」と。。。
そして、カタリナは目を覚ました。
仲間たちの心配をよそに「マリアを救いに行く」と言い出すカタリナ。
場所が特定できていないと言うジオルドにも「分かるわ!」
なんで?と問うメアリに「夢のお告げ!」。周りは余計に心配になる。
あっちゃんから聴いていたゲームの攻略法のまま、マリアを探すと
ゲーム通りの場所にマリアは軟禁されていた。敵であるシリウスに対し
「彼が本当に悪い人間には見えない。話がしたい。」というカタリナ。
友人たちはやれやれと思いつつ、マリアは「光の魔法が使える人間が
近くにいないと危ない」と同行を直訴する。
皆でシリウスのところに着くと、驚きを隠せないシリウス。殺そうとまで
考えた自分を助けようとするカタリナに強く動揺する。なぜ自分を助け
ようとする?偽善者め!
私は悪役令嬢だから助けられない、でもここには主人公も素敵な
キャラもいっぱいいる。みんな一緒だから、一人で苦しまないで。
本名の「ラファエル」、と呼びかけるカタリナ。ラファエルの闇が溶けて
いった。
ラファエルは学校を去るが、その前にカタリナに自分の生い立ちや
カタリナと出会って抱いた感情、今の想いを伝える。彼の闇が消えた
事を心から喜ぶカタリナ。
そして、いよいよゲームのエンディングである卒業式イベントがやって
きた。
卒業式で主人公のマリアが誰かとくっつき、そしてその結果、それを
妨害し続けてきたカタリナが国外追放されればハッピーエンド。
主人公のマリアが殺され、それを首謀したカタリナが殺されれば
バッドエンド。いずれにせよ、カタリナにはバッドエンド。
卒業パーティーはつつがなく進み・・・終わりが近づく。男子たちは
誰もマリアに近寄らない。マリアもカタリナのそばにいる。
これは・・・攻略していない逆ハーレムルート?あっちゃんの話に
よれば逆ハーレムでもカタリナはバッドエンドらしい。。。
で、マリアに好きな男性はいるか?と問うカタリナ。いないと断言。
好きなのはカタリナだと。でマリアがカタリナに告白。抜け駆けは
よくないと告白するメアリ、ニコル、アラン。
一方、残念だが彼女は自分の后と断言するジオルド。
義姉さんに后は務まらないと断言するキース。
逆ハーレムエンドなのだが、それに気づかず「友情エンド」と
判断するカタリナ。。。ただ、誰も傷つかずに終わるこのエンドを
心から喜ぶカタリナであった。
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4巻はこの漫画のクライマックス。なんか至る所でほのぼの泣けて
しまいます。今カウンセリングの勉強を日々続けていますが、おそらく
このカタリナの暖かい日差しのような接し方がカウンセラーに最も大切
な態度だと思う。ポジティブ心理学で僕は最も素晴らしい発明だと思う
「3:1」理論。言葉はポジティブ3:ネガティブ1のバランスがちょうどいい。
考え方も、感情も。カタリナもずっとポジティブというわけではなく、常に
バッドエンドと隣り合わせにいるわけで本来はネガ落ちしそうなところ。
ただ・・・女子高生の彼女は、自分の将来を既に知っていて、それを
覆そうとする。さらには自分は主人公ではなく、ゲームの中では
悪役令嬢というサブキャラである。この2点が彼女を輝かせている
秘訣なのかなぁと思いました。
・不幸と知っていて、それを変えようとする。つまり、努力すれば
良くなる一方である(これ以上悪くならない)。
・ここはゲームの世界であり、さらには自分は主人公でもない。
かなり客観的に世界が見て、捉えることができる。
(NLPで言えば、ディソシエートされている)
この2つの秘訣って僕らの日常世界でも凄い使えるなぁとしみじみ
思いました。