14巻の表紙は響子さんの心の会話のシーン。
最後の2巻は本当にクライマックスです。
まず冒頭で三鷹が明日奈さんに婚姻の申し出。
家族団らんのシーンが本当に秀逸。
妊娠が犬の妊娠と知り、とはいえもう後には引けず、すっきり
しない三鷹。家族団らんの中でも作り笑いに努める。
そんな中、明日奈さんがアルバムを見る中で1枚の写真に気づく。
その写真は笑っているが決勝戦で負けた後の写真。
二人っきりになり、明日奈さんは
「嬉しくなくても笑えるんですよね」
「これを持ってる写真の笑顔」
「ほかのと全然違ってて、それが今日の三鷹さんの顔と同じに
見えるんです」
ドキッとする三鷹。表情を隠そうとする明日奈さんを気遣おう
としたら、ジョークを言って笑わそうとする明日奈さん。
ここで三鷹は心を開き、明日奈さんと幸せになろうと決意する。
次にこずえちゃんが登場。先輩から急にプロポーズされる。
五代にキスをして吹っ切ろうとするこずえちゃん。
たまたまその情景を響子さんが目撃していた。
響子さんは五代にキスについて詰め寄る。
五代は不意打ちであったことを説明して、今度は響子さんに
不意打ちされる。感極まる五代。
一方、こずえちゃんは五代の「プロポーズしたい女(ひと)
がいる」という言葉を自分へのプロポーズと勘違いし、
先輩のプロポーズを断ろうとするができず、五代に対し
一刻館の玄関で号泣する。
「五代さんがプロポーズしてくれたのに!」
響子さんは五代を強烈にひっぱたき、一刻館を出る。
響子さんが実家に帰っている間、朱美さんがラブホで男に
逃げられ、酔っぱらった状態で一刻館に助けを求めてくる。
しょうがなくホテルに行きお金を払う五代。
二人でホテルから出たところをこずえちゃんに目撃され、
こずえちゃんは泣く。
ほとぼりが冷め、響子さんが一刻館に戻ろうとすると、
こずえちゃんと遭遇する。そこで朱美さんと五代の事を
聞かされ、朱美のバーに立ち寄る。朱美は一刻館の
住民を呼ぶが、朱美の軽い冗談を響子さんが真に受けて
しまい、五代に「大嫌い」と言う。
五代は支離滅裂な響子さんを殴ろうとするが、
「やましいことがないなら、いいわよなぐって!」
という響子さんを軽くぺちと叩く。
泣いて出ていく響子さんと追いかける五代。
二人は街を歩きながら会話を続ける。
五代は響子さんは大切な事を忘れている、大切なのは
僕の気持ちだ、と伝える。そして僕はあなたしか抱きたく
ないのだ、と。
ちょうどそれがラブホテルの前だったのだが、響子さんは
意地を張りすぎて疲れた、とそれを受け入れる。
で、二人はするのだが、五代が集中できず勃たない。
この巻はここで終わり。
留美子さんがSexから逃げなかった事に拍手を送りたいですね。
男女の恋愛の帰結がそこに至るのは自然なことだし、まあ
そこを避けることもできるけど響子さんが抱えていた荷物を
降ろすにはとても大切な行為だったと思う。
まあこずえちゃんは最初から最後までほとんど「勘違い」に
終始します。でもそれが不自然じゃない快活さが彼女のよさ
というか。
これでこずえちゃんのストーリーも終了。八神を除いて
響子さんと五代を取り巻く恋愛模様は全てハッピーエンドで
終わります。まあ八神は人生これから、という事なんでしょ
うね。